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「一生懸命トレーニングしているのサッカーが上手くならない!」「出来る限りのことを子供達にしてあげているのに試合で勝たせることができない!」

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ジュニア世代でサッカーに関わる人たちはとても情熱的です。親コーチ含めみんな子供のために出来ることに全力で取り組んでいます。しかしサッカーにはそれぞれポジションが1つしかなく8人しか試合に出ることが出来ません。どうしても勝敗や優劣が生まれてしまいます。そこで別のスクールに通ったり、公園で一緒に練習したり、いろいろな努力をしていると思います。でもやっぱり効果が出ず「やらないよりはやったほうがいい!」「将来何かの役には立つはずだ!」というように不確定な望みを残す形で完結させてしまったりします。極論として、やらないよりやったほうが何かに役立つかもしれませんが、折角サッカーのトレーニングをしているので、その時にスタメンを勝ち取るほうが子供にとって大きな成功体験になると思います。また効果が出ないのであれば他のことをやったほうが将来のためにもっと役立つかも知れません。ドリブルが少し上手くなるよりも算数の成績が上がったほうがいいかもしれません。

とはいえサッカーの指導者としてはサッカーが好きな子供達にサッカーを続けて欲しいので親子で出来るトレーニング法を提案させてもらいます。

おそらく、サッカーの指導者と保護者の方との違いは「学びの深さ」にあると思います。サッカーのテクニックや戦術などについては保護者の方のほうが良く知っていることも可能性として十分あり得ます。少し例を出しながらサッカーの指導者について説明していきます。

「知っている」と「理解している」の違い

サッカーの原理原則である「4局面」これは「攻撃」→「失う」→「守備」→「奪う」・・・というサイクルです。これは多くの書籍にも載っていることであり多くの方が知っている情報だと思います。しかし多くの場合は「知っている」というレベルでアップデートされていないと思います。サッカーの指導者はこの「4局面」を理解しています。サッカーで起こる全ての現象がこれに関連していて全てこの「4局面」で説明することが出来ます。なぜならこの「4局面」がサッカーの構造そのものだからです。

例えば

サッカーの指導者は1対1で相手をかわし突破する攻撃を教えないと思います。これは教えることではなく自分で何とかする部分です。1対1になっている時点でオフェンスはミスをしています。

サッカーの4局面では「攻撃」は「奪う」の次にくる局面になります。「奪う」とき?ボールを奪ったときのシチュエーションを想像してみて下さい。ボールを持っている相手からボールを奪いました!相手はどこにいるでしょうか?インターセプトでもトラップの時でも同じく上手くボールを奪うことが出来れば相手は自分の背後にいます。次が「攻撃」の局面です。そのとき目の前の状況は「味方と自分」と「味方のマーク」の2対1になります。この状況を作ったときに次の局面「攻撃」が回ってきます。ドリブルが生かされるのもここからで、よく海外のスーパープレイ集で見るシーンはこの場面のプレイだと思います。ジダンであればスーパートラップの後にドリブルが始まっていることが分かります。

ということは「奪う」以外でこのような状況が生まれるプレイをすることが出来れば「攻撃」の局面に繋がる事が分かる思います。ここで必要となるテクニックが「ファーストタッチ」や「ワンツー」などのテクニックです。これらをプレイするためには場所をとること「ポジショニング」が重要で、そのポジションでは「相手との駆け引き」が必要になることが分かります。

そして、そもそも「相手が背後にいるようなシチュエーション」を多く生み出すために「ファーストディフェンダーの質」が重要であることに気づきます。ファーストディフェンダーが厳しく対応しなければオフェンス側が奪われた直後に対応されてしまうので「奪う」→「攻撃」のシチュエーションが生まれづらくなってしまいます。

海外の子供達の球際の厳しさ、レフリーが笛を吹かないこと、などはジュニア期にここを身に付けているからだと思います。

このような感じで「4局面」をトレーニングに活かしていきます。サッカーの指導教本には多くのことが「4局面はサッカーの原理原則で「攻撃」→「失う」→「守備」→「奪う」です」というように簡潔に記載されています。これは指導案も同じです。指導者は学習を進めることで、この一見少なそうな情報から何が求められているのか理解することが出来るようになっていきます。

学ぶことをやめたら教えることをやめなければならない(ロジェ・ルメール)

指導者がこの言葉を大切にするのはそのためです。

学習と練習は違うもの?

あまり深く考えたことはないとは思いますが「学習」と「練習」は全く異なるものです。そしてこの「学習」こそが見落とされている部分でもあります。高校サッカーで活躍した尚志高校のチェイス・アンリ選手は中学生からサッカーを始めて現在U22日本代表のCBになっています。彼の才能は監督いわく「聞く力」「努力できること」だそうです。この「聞く力」は「学習」であり「努力」は「練習」に当たります。彼の才能は「学習」する能力が高いことと「努力出来る」すなわち「自立」していることです。

練習とは、既に習ったことを自分のものにするために反復することです。ドリルトレーニングは反復練習と言い換えることが出来るように練習のことです。それでは何を練習するのかというとこれは「学習」したことになります。それでは何を学習したのか?ということになりますが、例えば漢字練習では間違えた漢字をいくら練習してもテストで正解をもらうことが出来ないと思います。ここでは「正しさ」が必要になります。さて、その反復練習は本当に正しいといえますか?正しくなければ単なる癖になってしまい後で苦労することになります。日本代表選手も言っていたように「日本は1対1をしていたが相手はサッカーをしていた」ということになります。

テクニックについては特にこの正しさを教えることがとても難しいです。教えてあげられるのは「てこの原理」や「重力」など自然の法則にしたがっているような基本的なことだけです。教える場合は自分の身体的な特長を活かしたものや持論ではなく揺るぎないロジックがなければいけないと思います。でも反復練習の中で選手自身が編み出すようなテクニックは良いと思います。プレイについては上で書いたように理解をしているのであれば学習させることが出来ると思います。

学習とは、知らないことを学ぶことです。自分で本を読んだり映像を見て学習できる人もいますが多くの場合は本質に気付くことが出来ないと思うので「きっかけを得る域」を超えないと思います。これは知ることが出来ても理解までは難しいという意味です。この学習の機会はサッカーのトレーニングであれば「フリーズコーチング」にあたります。

海外の指導現場では選手達に練習内容を説明しても素直をやってくれないそうです。こうやっても出来るじゃないか!なぜそんなことをしなければならないのか?指導者は選手達が納得するまで理由を説明しなければなりません。そして選手達が説明に納得すればトレーニングに入ります。日本の場合だと選手はここまで指導者に自分の主張や質問をしないと思います。

  1. だからプレイさせて失敗させます。
  2. 指導者は今起きたことを発問し選手と一緒に確認していきます。
  3. 局面や周りの状況、今いる場所など選手にきっかけを与えます。
  4. 気付いた時にそのプレイをデモンストレーションしイメージを共有します。
  5. それを選手にもやってもらい意図を理解してもらうことでプレイに活かしてもらいます。
  6. このためにウォームアップからトレーニングを計画します。

これがサッカーのトレーニングで行う学習の作業「フリーズコーチング」です。

学習は自分ひとりで行うことが困難です。学習するためには人から教えてもらう必要があるので、指導者には定期的にインストラクターから指摘してもらう機会があります。学習で得ることは自分の中に答えがないものです。要するに「聞く力」が必要になるというわけです。

親子で出来る最高のトレーニング!

これは子供が知っていることを手伝ってあげることです。子供がチームで習ったことを一緒に練習してあげること、子供に親が発問しそれを説明してもらう。親が子供に教えるのではなく、親のほうが子供に習うことが親子で出来る最高のトレーニングになると思います。

子供は教えなければならないので質問を受けたら答えなければなりません。理解があいまいだと質問に答えることが出来ません。一度説明できないという失敗をしたら次回は良く聞いてくるはずです。「良く聞いてくる」ということは「聞く力」が向上している、ということでこの「聞く力」は「学習」のことです。親がサッカーの指導者でない限り学習するのは子供のほうです。

「子供が活躍するために」必要なことは、親が子供に教えることではなく「子供に親が習うこと」で子供に学習の機会をつくることです。そして大好きなお子さんと一緒にサッカーを楽しむことをお忘れなく!

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4局面をさらに深掘り!

こちらの記事をチェック!4局面の理解の深さ

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