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日本サッカー協会(JFA)の取り組み
現在JFAでは、暴言、暴力、など選手のストレスになるような指導法について厳しい対応をしています。また「JFAサッカーファミリー安全保護宣言」には以下のようなことがまとめられています。
スポーツは 体を丈夫にするだけでなく、チャレンジ精神や自立心、責任感や判断力といった人間力や協調性や犠牲的精神、リスペクトの精神といった社会性、道徳心を養う上で重要なツールとなります。しかもスポーツは楽しむ中で豊かな人間性や社会性を涵養するところに大きな価値があります。
しかし、残念なことにスポーツ活動における体罰、暴力・暴言、ハラスメント行為は後を絶たず、子どもたちからスポーツの楽しさや心身の健やかな成長の機会を奪っている現状が依然としてあります。
子どもたちが楽しく、安全に、安心してサッカーに打ち込めるよう、日本サッカー協会(JFA)は「JFAサッカーファミリー安全保護宣言」を行い、暴力や暴言、ハラスメントのない健全なサッカー環境を実現させます。(JFAサイトより抜粋)
JFAサッカーファミリー安全保護宣言
- 暴力、暴言の根絶 ゼロトランスの実現
- 子供達をハラスメントから守る
- 子供たちの健康を守る
- 良い指導者養成と有資格者の適正な配置
- 暑熱環境下などでのサッカー環境の改善
- 年齢、性別、障害、人種に関係なくサッカーを楽しめる環境を整備
質の高い指導者の養成と有資格者の適正な配置
この項目には以下のようなことが書かれています。
- B級スタンダード計画
- JFA公式戦ベンチ入りスタッフD級以上ライセンス保有義務化に向けた計画の検討 など
ここで書かれているのは「B級スタンダード」ということです。サッカーの指導者ライセンスには「D、C、B、A、S」という段階があります。C級までは希望すれば取得可能ですが「B級」からはトライアルがあります。C級は指導者のタマゴ、研修生のような存在です。
厳しく審査される「B級」からが本当の意味での指導者でトライアル合格者のみが講習を受けられる仕組みになっています。B級を保持することはC級で身に付けるべきコーチングスキルを持ち、サッカーの理解、サッカーのテクニック、などサッカーの基礎を教えられる基準をクリアしていることを証明されたことにもなります。ぜひC級をお持ちの方はB級トライアルにチャレンジしてみて下さい。志が高い多くの指導者、妥協のないインストラクターからの指導はとても勉強になり受けるだけでも価値があると思います。
怒鳴る原因は?
指導者がその状況下でアングリーコントロールが上手くいかない、など「怒鳴る」行為にはいくつか原因があると思います。私は「選手がプレイでミスをした際そこで気付きを与え成長を促すために工夫をしようとして強く言い過ぎてしまった」という失敗経験があります。未熟でした。その他、勝利にこだわることでこのような声が聞こえてくると思いますが「怒鳴る」とは性質が異なると思います。
私も指導者として勉強、経験を重ね当時何が足りなかったのか今ならはっきり分かります。それは「コーチングスキル」と「サッカーの理解」と「育成の知識」です。現状で満足してしまうと分かったつもりになってしまい自分の成長が止まります。そのためにも、志の高い方と触れ合う必要があります。全ての要素に底なし沼のような深さがあり学びにゴールがないことを気付かされます。
学ぶことをやめたら教えることをやめなければならない(ロジェ・ルメール)
試合で怒鳴る原因は単純な話として【コーチングスキルが足りない】からです。指導者の頭の中にあるプレイを再現して欲しい、そのプレイと現実が異なる、「なにやってるんだ!」となっているのではないでしょうか。
プレイヤーズファースト
サッカーは指導者の頭の中にあるプレイを再現するスポーツではありません。ピッチに立っているプレイヤーが自分でプレイをするスポーツです。だから「タテに行け!」「シュートを打て!」「下げろ!」などと声でプレイヤーを操作するようなことは厳禁です。
トレーニングではサッカーのテクニックを獲得させ、サッカーの理解を促進できるよう計画を立てる必要があります。それを伝える術が「コーチング」です。指導者が学び成長することで、これらの声が「私は教えるのが下手な指導者です」という自己紹介になっていることに気づくことが出来ます。またコーチングが上手くなることで1回90分程度のトレーニングで目の前にいる選手達のプレイが改善できた、という実感を得られる機会も増えていきます。選手の成長は選手の目の前にいる指導者によって大きく変わります。>> B級スタンダード計画
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