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成功体験がなぜ必要なのか?
成功体験は小さな時から積み上げられていきます。保育園での活動でも着替えやトイレトレーニングなど子供たちがチャレンジし出来た!という達成感を得る機会を設けています。はじめは積み木を積み上げるなど簡単なことに取り組み徐々に逆上がりなど難しい課題にチャレンジしていきます。初めて出来たことを褒められたら誰でも嬉しくなりますよね!何かにチャレンジする、達成する、褒められる、このポジティブな流れが習慣化されれば将来困難な課題が目の前に現れても乗り越えることができるようになります。
達成感を得るタイミングも重要
ここで重要なのは達成感と難易度は比例しているということです。この出来た!という達成感は簡単なことよりも難しいことのほうが大きくなっていきます。そして達成感が大きいものは難易度が高くなります。
ロールプレイングゲームと同じ!?
達成感と難易度はロールプレイングゲームをイメージすると分かりやすいと思います。レベル90でゲームの初めに出てくるようなモンスターを倒してもレベルアップに繋がりません。しかしレベル1でラスボスに挑めば敵うわけがありません。適切なレベルで適切なモンスターと戦わなければ何も得ることができません。成功体験の積み上げはこれに良く似ています。
適切なレベルと適切なモンスター
レベルの簡単なスケールとして年齢が上げられます。学校教育などはその年齢でクリアできるモンスターすなわち課題が組まれています。あるレベルすなわち年齢であればクリアは出来るはずですがクリアの仕方には個人差があります。その子にとって簡単にクリアできる課題と困難な課題があり、例えば体育で取り組む跳び箱はクリアできるが算数の計算は困難などです。これは好き嫌いや向き不向きです。
嫌いなことにも向き合う
海外では得意なことを伸ばす傾向が見られますが日本では全てを平均以上にしていくことが求められます。本来は得意なことを伸ばしたほうが将来の可能性も大きくなるので良いと思います。また得意なことはポジティブに取り組めるので成功体験の積み上げにも適しています。しかし、日本ではまず全員がベースを作ってから更に得意なことを伸ばしていくような形になっています。これはこれでとても良いとは思いますが圧倒的に手が掛かります。仕事量を減らすことも難しく教育者、指導者にとってとても高い要求になるため苦労されていると思います。ここに暴言、暴力の問題がリンクしてくると思います。
複数の子供たちを見る場合、全員の得意、不得意に合わせることは不可能です。課題だけでなくコミュニケーションにも得意、不得意が含まれていたりもします。まずそれを認めてあげることが重要です。そのため、全体に求める難易度がはじめから高いとわかっている場合はセレクションをして選ぶ必要も出てきます。
コーチングのヒント|成功体験を積み上げる
指導者がはじめに考えることは「何を教えたいのか?」です。とても当たり前の話ですが出来ている方は意外と少ないと思います。これが出来ている指導者に教えてもらうと1回のトレーニングで見違えるほど子供のプレイを変化させることが出来ます。
次に考えることは難易度です。サッカーであればゲームの中で「何を教えたいのか?」のプレイが活かされればトレーニングの効果があったことなります。ここに持っていくために必要なことを整理し「何を教えたいのか?」という目的を変えることなく段階的にチャレンジできるトレーニングを計画します。「何を教えたいのか?」がボディーコンタクトであれば、初めからボールを足で扱う必要もなくなります。最後にジャッジです。何が良くて何がミスなのか子供でも判断できるよう基準を示してジャッジします。ミスが出たときは会話をしたり実際に見せるなどして「何を教えたいのか?」の理解が進むようわかりやすく伝えていきます。もう一度プレイを再現し実際に体験してもらうことも重要です。そして上手くできていれば褒めることで「これでいいんだ!」と子供たちは自信を持ちます。そう成功体験は自信に繋がります。
子供たちがゲームで「何を教えたいのか?」をプレイできればラスボスを倒した達成感を得られるはずです。これが成功体験です。毎回のトレーニングがこうなったらワクワクしませんか?
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