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メニーナの躍進
2021皇后杯で日テレベレーザの下部組織であるメニーナ(U18)がWE.リーグクラブを2チーム破りベスト4へ進出しています。(2021年12月30日現在)このメニーナは中学1年生を含む平均年齢16歳程度のチームです。このチームがプロ相手に完全勝利を収めていることについて2つの思いが生まれてきます。ひとつは「メニーナすごいな!頑張ってほしい!」というもので、もうひとつは「プロサッカーとは?」というものです。U18にプロが負けてしまうというこの結果は一人の指導者として危機感を抱いています。
「せっかくWE.リーグが立ち上がり女子サッカーをやっている子供達に一つの夢を示せたのに」と、とても複雑な感情です。サッカーとはプレイ「判断と行動」をするスポーツでその指導者も同じくプレイ「判断と行動」を求められています。この結果を受けて多くの指導者達がプレイできれば数年後の女子サッカーは盛り上がっていると思います。
プロサッカーとは?
プロサッカーは観客がいて成り立ちます。コロナ過で様式は少し変わらざる得ない状況ですが、やはりサッカーはチケット販売が主軸のビジネスです。お客さんがスタジアムに足を運んでくれなければ成り立ちません。正直に言ってしまえば「このサッカーを誰が観に行くのだろう?」ということになればクラブ経営は成り立ちません。今ここをU18の選手達が突いてくれたわけです。このメッセージをどのように受け取り、どのように変化させるできるか、が勝負になってくると思います。
女子サッカーの環境
昔に比べると現在は女子ジュニアチームもありサッカーが出来る環境は整っていると思います。しかしジュニアユースに上がるとチーム数は減りサッカー離れが課題となっています。
ジュニア世代では男子と一緒にサッカーをやっていた女子もいますが、ジュニアユースでは女子が男子と一緒にプレイすることは困難です。
また、ジュニアユース世代の女子は男子のように河川敷でトレーニングするというわけにもいきません。トイレの問題、着替えの問題、視線など、プレイに集中するためにはそれなりの配慮が必要になるため設備が整っている環境が求められます。この点においても男子と一緒にプレイする上で課題があります。
なぜ男子と一緒にプレイすることが困難なのか?
女子は男子よりも早く成長します。男子のゴールデンエイジは12歳前後に訪れますが、女子はそれよりも早く訪れるようです。当然プレゴールデンエイジも早まります。また身体的な成長も女子のほうが早く小学生では女子のほうが体格的に恵まれているケースが多いと思います。成長のタイミングとして、ジュニア世代の男子は女子よりも身体的に劣っているケースもあり女子が男子の中でプレイすることが出来るわけです。しかしジュニアユースに入ると男子の身体的な成長、技術的な成長が目覚しく女子は全く適わなくなります。
身体的に最も優れている時期
これは18歳と言われています。フランス代表のムバッペ選手がワールドカップで活躍した年齢は18歳の時です。しかし日本人は少し遅れがあるようで20歳くらいまでにピークを迎えるようです。思い出していただきたいのは女子の成長です。女子は男子よりも早く成長するのでピークも当然早まります。男子を見ると中学2年生の14歳くらいで身長が急激に伸びる子が多いです。女子は12歳くらいなのでここには2年ほどの差があります。ピークに当てはめると16歳から18歳ということになります。
「ん?メニーナはU18で平均年齢が16歳程度」ということです。
女子サッカーの課題
これは単純です。男子と同じものを目指しても到達できないということを自覚することです。女子日本代表でも男子中学生のトップトップには勝てません。しかし、女子日本代表を経験したような選手が女子サッカーの解説で「球際」「攻守の切り替え」などを見所として紹介していました。厳しい言い方になりますが男子中学生に勝てないレベルの「球際」「攻守の切り替え」が見所になるはずがありません。サッカーが好きな女性の方はJリーグの試合も見ているわけですから物足りないのは当然です。
脱アスリート化
運動後のジョイントメンテ&リカバリーケアドリンク【ランショット】
女子サッカーに必要なことは「脱アスリート化」だと思います。スタミナ、パワー、スピードに頼らないシニアサッカーが良いお手本になると思います。TOUTUBE動画などの企画で元Jリーガー達がゲームを行ったりしますがとても上手く見ごたえがあります。スピードがある現役選手相手でもポジションにこだわることや技術や駆け引きで何とかしてしまいます。このようなサッカーをすることが出来ればスタジアムに訪れる人も増えると思います。現在U18のメニーナにプロクラブが2チーム負けています。U18までそのようなサッカーに打ち込んできた選手に突然サッカーの上手さを求めても出来るわけがないので、U18がピークになってしまう育成から見直す必要があると思います。
メッセージを受け取るということ
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